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野沢北高「第9」合唱30年 文化祭の伝統 佐久

4人のソリストの歌唱、吹奏楽班の演奏、そして全校生徒の大合唱が体育館にこだました4人のソリストの歌唱、吹奏楽班の演奏、そして全校生徒の大合唱が体育館にこだました
 野沢北高校(佐久市)の全校生徒600人余が3日、ベートーベンの交響曲第9番第4楽章を同校体育館で披露した。同校文化祭「日輪祭」最終日に行われる恒例行事で、今年は30回目の節目。ソリスト4人も生徒が務め、吹奏楽班の演奏に合わせて、熱を帯びた「歓喜の歌」の大合唱をドイツ語の歌詞で会場いっぱいに響かせた。

 第9の合唱は、1988(昭和63)年に音楽を担当した故・原博道教諭が、高校文化祭から文化的な要素が薄まっていないか―と生徒に問題提起したのが始まり。なぜ第9が選ばれたのかは詳しく伝わっておらず、合唱を続けるべきかどうか生徒総会で議論になったこともあるが、「野沢北の伝統」として歌い継がれてきたという。

 1年生は歌詞に読み仮名が振ってある楽譜を購入し、5月から放課後を中心に練習。2、3年生も6月から加わり、全校練習も5回重ねてこの日に臨んだ。

 ソプラノ、アルト、テノール、バスのパートに分かれ、ソリストと吹奏楽班を囲むように整列。静かに始まった旋律が次第に躍動し合唱が始まると、汗を滴らせながら熱唱する男子生徒も。2階から保護者や教員たちが固唾(かたず)をのんで見守る中、約30分の演奏が終わると会場は大きな拍手に包まれ、ハイタッチして喜ぶ生徒の姿もあった。

 「中には歌うのが嫌な人もいたと思うが、今日は全員の顔が上がって頑張っていることが伝わってきた」と、指揮を担当した林真央さん(17)。クラスの仲間に推されてバリトン独唱を担った花岡大紀さん(17)は「全生徒が一体になれたように思う。この伝統は40年、50年、60年と引き継いでいってほしい」と充実した表情で話した。

(7月4日)

長野県のニュース(7月4日)