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三洋グラビア、新製版工場 生産能力2倍

新たに導入した全自動の製版システム。ロボットで省力化し、生産能力を引き上げた新たに導入した全自動の製版システム。ロボットで省力化し、生産能力を引き上げた
 食品包装用パッケージ製造の三洋グラビア(伊那市)は、新たな製版工場を本社敷地内に完成させ、本格稼働した。印刷部門がある本社工場に併設し、パッケージ印刷用の版製作と印刷やラミネートの工程を集約。製版工場には最新の製版システム2機種を導入した。食品の少量多品種化に伴う小型パッケージの需要増に対応し、生産能力を2倍近くに引き上げた。

 製版工場は鉄骨造り延べ約1500平方メートル。従来の製版工場は伊那市内の別の場所にあったが、本社敷地内への集約でコストを削減できると判断した。総事業費は約8億円。

 導入機種の一つは日本製の全自動レーザー製版システムで、高精細、高濃度の印刷が可能。もう一つは、銅めっきを施した円筒状の版(版ロール)をダイヤモンド針で彫るドイツ製機種。ともに版ロールを搬送するロボットを搭載している。従来の製版では版ロールで1日最大70本分を手掛けていたが、120本分まで引き上げた。これまでより人手もかけなくて済む。

 食品用パッケージを製造しているため、異物混入リスクの排除などを徹底しており、製版工場の新設と同時期に、検査システムも生産部門と管理部門で統一。集中的な品質管理ができるようになった。食品安全の国際規格FSSC22000の認証取得も目指している。大量に出るめっきの廃液を工場内で循環させて再利用する技術を新たに導入し、環境にも配慮する。

 同社は食品メーカー向けに、主にスーパーやコンビニエンスストアに並ぶ食品用に写真や商品名などを印刷したパッケージを手掛けているが、近年はインターネットでの食品流通も拡大。原敬明社長は「パッケージ自体が小型化している。少子高齢化の中でも食品包材の需要は伸びている」とする。

 2017年3月期の売上高は過去最高の34億5千万円。今回は創業60周年記念事業として、15年ぶりの大掛かりな設備投資に踏み切った。原社長は「高品質製品の要求に応えるとともに、『働き方改革』の一環として従業員の負担軽減にもつなげたい」としている。

(7月5日)

長野県のニュース(7月5日)