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子どもの性被害防止 県民運動再構築の意向

記者会見で質問に答える阿部知事=7日、県庁記者会見で質問に答える阿部知事=7日、県庁
 18歳未満を「威迫」や「困惑」させて行う性行為などへの処罰規定を盛った「県子どもを性被害から守るための条例」が7日、施行から丸1年を迎えた。阿部守一知事は同日の記者会見で「総合的な対策によって子どもを性被害から守っていく思いを新たにしている」と述べ、「青少年サポーター」制度を改善するなどし、性被害防止に向けた県民運動を再構築する意向を示した。

 一方、県警が昨年11月施行の罰則を初めて適用し、同処罰規定とは別の「深夜外出の制限」の疑いで4月に書類送検した茨城県の男性が自殺したことについては「個別事案についてはプライバシーの問題もあり、公の場における議論は慎重な対応が必要」として言及を避けた。

 知事は罰則について「他県の条例と比べれば、かなり絞り込んだものになっている」と説明。警察による恣意(しい)的な捜査を懸念する声もあるが、知事は「条例は子どもの人権を守ることが基本」と強調した。条例の検証については、子どもの人権という観点から「県子ども支援委員会」で「しっかり議論いただいている」とした上で「検証の中で仮に必要な対応を求められれば、より良い制度、運用がされるようにしていく」と述べた。ただ、捜査の妥当性については「県警に言ってもらう話」とした。

 罰則を巡っては、犯罪の構成要件をより限定的に明確化すべきだとする指摘の一方、処罰対象の拡大などを求める声がある。知事は条例に盛られた見直し規定について「現時点で直ちに見直しを行うことは考えていない」とした。

 県民運動の担い手として新設したボランティアの青少年サポーターが、当初の目標2千人に対して600人余にとどまっている点では「具体的に期待する役割や活動をはっきりさせ、県民に参加してもらえる仕組みに改善していきたい」との考えを示した。

(7月8日)

長野県のニュース(7月8日)