長野県のニュース

南木曽土石流3年 防災の誓い 献花式 犠牲の中学生悼む

平成じゃぬけの碑に向かって花を手向ける参加者=9日午前11時5分、南木曽町読書平成じゃぬけの碑に向かって花を手向ける参加者=9日午前11時5分、南木曽町読書
 木曽郡南木曽町読書地区の梨子沢(なしざわ)で起きた土石流災害から3年を迎えた9日、唯一犠牲になった南木曽中学校1年生、榑沼(くれぬま)海斗さん=当時(12)=を悼む献花式が、現地に設けられた広場で開かれた。住民や町議、町職員ら約50人が出席し、災害を忘れず、防災に努めることを誓い合った。

 黙とうに続き、向井裕明町長は「町はよみがえった。山も川もよみがえった。ここに住み続ける私たちも、今こそよみがえる」と、広場内に建立したばかりの石碑「平成じゃぬけの碑」に刻んだ言葉を読み上げた。参加者は碑に白い菊を手向けた。地元の東町区の農業松原晴美さん(69)は「孫が榑沼君によく遊んでもらっていたので、ぜひ冥福を祈りたかった」とし、「土砂が流れ込んだ田畑でもようやく作物ができるようになった」としみじみ話した。

 この日は、南木曽小学校体育館で国や県、町が実施した災害復旧工事の報告会もあり、被害状況や工事の概要が改めて説明された。災害時、最も強い場所では1時間に90ミリの雨が降ったと推定され、土石流によって全壊10軒を含め計43棟の住宅が損壊した。橋桁が流されたJR中央線は約1カ月間、区間運休した。

 地元坂の下区長、伊東一成さん(68)は「復旧工事には本当に感謝している。ただ、ここは過去に何度も土石流に遭っているので、避難準備・高齢者等避難開始の情報が出たらすぐ、区全体で避難しようと思う」と話していた。

(7月10日)

長野県のニュース(7月10日)