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民主党政権下の2011年12月。自民党の稲田朋美氏は衆院予算委で一川保夫防衛相を追及した。沖縄防衛局長が県民感情を逆なでする発言をして更迭。防衛相も米兵の少女暴行事件を「詳細には知らない」と答弁し批判を受けていた

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稲田氏は「沖縄県民、国民の怒り」を背に辞任を求めた。口を極めるとはこういうことか。議事録から発言を抜粋する。「官僚に責任をとらせて終わりか。政治主導とは政治家が責任をとること。部下には厳しく自分には甘い。それで示しがつくのか」

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「公より保身を優先している。そんな人に国を守れるわけはない」「ブータン国王の宮中晩さん会をキャンセルし同僚のお金集めパーティーに行った」「不用意な発言が多すぎる。自分を素人などと発言している防衛相を置くこと自体が国益に反する。世界中の笑いものですよ」

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追及のブーメランが防衛相を務める稲田氏に向かって戻ってきた。南スーダンPKO部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題だ。幹部の会議で陸上自衛隊が保管していた日報データは個人が集めたものだから公文書に当たらないと非公表を決めた。稲田氏も了承したという

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かつて海自の護衛艦乗組員がいじめを苦に自殺した問題で「廃棄した」と説明した関連文書が内部告発で出てきたことがあった。組織防衛による隠蔽体質があるからこそ、文民統制の要の防衛相がいる。その役目を担えるのか。稲田氏は11年の議事録を読み直し、胸に手を当てたらどうか。

(7月22日)

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