長野県のニュース

防災エキスパート職員の派遣制度検討 飯田市長が全国市長会に提案

 飯田市の牧野光朗市長は21日の定例記者会見で、地震や豪雨などの災害時に対策本部の運営を担える職員を自治体間で派遣し合う仕組みを、副会長を務める全国市長会で検討していると明らかにした。防災に関するエキスパートの職員を各自治体が事前登録することを想定している。

 会見で牧野市長は「個人的なネットワークに基づく職員派遣の運用には限界があり、エキスパートをもっと早く被災地に送れる仕組みが必要」と強調。九州北部の豪雨が発生して間もない7月中旬に、全国市長会の正副会長に検討を提案し、賛同を得たという。

 全国市長会事務局によると、同様の仕組みは総務省も「災害マネジメント総括支援員制度」として検討中。同事務局行政部の担当者は「総務省の動向を注視しつつ、全国知事会や全国町村会とも足並みをそろえて検討したい」としている。

 市長はまた、九州北部の豪雨で甚大な被害が出た福岡県朝倉市からの応援要請を受け、飯田市危機管理室防災係長の後藤武志さん(47)と主査の和田健太朗さん(34)を22日から4日間、朝倉市に派遣すると明らかにした。

 後藤さんはNPO法人日本危機管理士機構が認定する危機管理士1級の資格を持ち、昨年4〜5月には熊本地震で被害を受けた熊本県益城町(ましきまち)で、被災者が住宅再建の公的支援を受ける際などに必要な罹災(りさい)証明書の発行を助言した。

 同資格保有者は全国で22人だけ。益城町での実績を知った朝倉市が飯田市に対し、後藤さんの派遣を直接求めたという。飯田市によると、災害時応援協定などがない自治体から応援要請を受けるのは異例。後藤さんは「災害発生からもうすぐ20日。(被災者支援に向けて)何らかの見通しが見えるところまで持っていきたい」と話した。

(7月22日)

長野県のニュース(7月22日)