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三遠南信道用地から基準値超すヒ素

 三遠南信道飯喬(いいだか)道路3工区(飯田市―下伊那郡喬木村、7・5キロ)の予定地の調査で基準値を超えるヒ素が検出され、対策費用として最大64億円が必要になることが28日、国土交通省の中部地方整備局(名古屋市)と飯田国道事務所(飯田市)などへの取材で分かった。同事務所は、長野、静岡県境で建設中の三遠南信道青崩峠(あおくずれとうげ)道路のトンネル(約5キロ)工事で基準値を超えるヒ素などを含む「要対策土」約5千立方メートルが既に出ているとも明らかにした。再利用の際は安全対策をし、工期への影響はないとしている。

 同事務所によると、3工区の工事予定地周辺で2011〜15年に地質調査や岩盤の分布を調べた結果、土壌汚染対策法の基準値を超えるヒ素を広範囲で確認。最も高い地点では基準値の27倍で、要対策土は最大40万立方メートル出る。

 ヒ素は強い毒性を持つが、自然界に広く分布し、半導体にも使われる。断層が入り組んだ場所では基準値を超えて見つかる傾向があるという。

 同事務所は、要対策土を喬木村内の処分地に埋め立てたり、道路の盛り土にしたりする予定。埋め立て地や盛り土の底部にはヒ素の吸着材の層を設け、表面を覆土するなどの対策で溶出を防ぐという。施工後2年間は周辺河川などに溶け出していないか調べるモニタリングを行う。

 3工区は14年に着工したが、要対策土の出そうな地点ではまだ始まっていない。飯田山本(飯田市)―喬木(喬木村)の両インターチェンジ間の飯喬道路(22・1キロ)の総事業費は約1430億円。対策費や設計見直しで約1510億円に増える見通しだ。

 青崩峠道路のトンネルでは14年に掘削を始めた調査坑から要対策土が出ている。対策をして道路の盛り土に使っているが、モニタリングで異常はないという。

(7月29日)

長野県のニュース(7月29日)