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松商学園高、台風落果で新商品 ドライフルーツ開発

落果リンゴを使った「てまりんご」を試験販売する生徒たち=松本市落果リンゴを使った「てまりんご」を試験販売する生徒たち=松本市
 松商学園高校(松本市)商業科の生徒たちが、昨年10月の台風18号の影響で落果した地元産リンゴを使ってドライフルーツを開発した。台風や降ひょうによる落果や傷などで廃棄せざるを得ない農作物に注目。農家と消費者が支え合うメッセージを発信しようと、2年越しで完成させた。県内で商業や農業を学ぶ高校生らが8月18〜20日に松本市で開く合同販売会「デパートゆにっと」でお披露目する。

 商品名は「てまりんご」。300余の候補から伝統工芸品の松本手まりにちなんで考えた。1粒1センチ角ほどで甘酸っぱく、リンゴそのものの風味や食感が楽しめる。安曇野市産のふじを使い、県内企業が約3キロを製造した。

 生徒たちは7月下旬に松本市で開かれた催しで、1袋95グラム入り、税込み540円で試験販売。パッケージは制服姿の女子生徒にリンゴや山並みをあしらった6種類を用意した。通行人に「台風で落ちたリンゴを使ったドライフルーツです」と声を掛け、準備した50袋をほぼ完売した。

 商業科は2003年から地元食材を使う商品開発を続けている。高校近くのブドウの産地や東筑摩郡山形村、塩尻市で農業を手伝う機会があり、災害による農業被害などの課題を聞いてきた。

 今回は市場に出回らない農産物を使い、「安い、おいしいだけでなく、農家を支えるという価値を提案したい」(担当の横山満教諭)と生徒たちで考え、輸入物が多いドライフルーツに着目。ブドウやブルーベリーで試作したが、昨秋、卒業生が経営する安曇野市のリンゴ園が台風被害に遭ったと聞き、リンゴを使うことにした。

 他の果物も加え、穀物の加工品やドライフルーツを混ぜた「信州産グラノーラ」を作る計画もあり、家族が加工用ブドウを生産している塩尻市の3年征矢野華那さん(17)は「廃棄するしかない果実を加工して売れたらすごくいいと思う」と張り切っている。

(8月1日)

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