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人生の夢を新聞で描く 下諏訪で勉強会 15人が思い思いに

30年後に県内の最高齢者になっている、という夢を記した樽川さん30年後に県内の最高齢者になっている、という夢を記した樽川さん
 長野県諏訪郡下諏訪町の飲食店「サロンしもすわ」が週1回開く勉強会の参加者が、自分の将来を文章や絵で表現する「夢実現新聞」を作った。「年を取っても夢を持ち、仲間と実現に向けて歩むきっかけにしたい」と企画。県内の新聞販売店主を中心につくり、同様の新聞の普及を目指す一般社団法人「ドリームペーパーコミュニケーションズ」(辰野町)の一員で松本市の司法書士、太田知孝さん(41)が講師。諏訪地方の50〜90代の15人がA3判の紙面を夢で埋めた。

 新聞作りの勉強会は7月に2日に分けて開いた。太田さんは記事を書き込んだり、写真を貼り付けたりするスペースを空けた用紙を配った。参加者は最初、「近頃は夢なんて考えたこともない」と困った表情。それでも2日間で計3時間の勉強会が終わる頃には、一人一人が立派な紙面を完成させた。

 サロンを運営する同町の樽川通子さん(88)は、30年後に県内の最高齢者になっているとし、「首相の前で天下国家を論じたい」と夢を描いた。別の女性(94)は、15年後に居場所のない子どもたちを古民家に集め、野菜を栽培したり、読み聞かせをしたりする生活を色鉛筆で表現した。

 「夫婦で海外旅行に行く」「各国の人たちが自由に学べる財団を作る」と記した人もいた。

 太田さんは、相続や遺産の相談に乗る仕事柄、家族から孤立して寂しそうに暮らす高齢者を元気づけたいと、夢を表現する新聞の普及に関わっている。これまでに約600人の新聞作りを手伝った。

 樽川さんは「実現するかどうかではなく、描いているその瞬間に生き生きすることができた」と話した。サロンしもすわは、新聞を店内に張り出し、来店者に見てもらうという。

(8月2日)

長野県のニュース(8月2日)