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VAIO中国進出 パソコン 通販最大手と提携

就任後初の記者会見で経営方針を説明する吉田社長=1日、東京都内就任後初の記者会見で経営方針を説明する吉田社長=1日、東京都内
 パソコンなど製造のVAIO(バイオ、安曇野市)は1日、中国のインターネット通販最大手、京東商城(JDドットコム)と提携し、パソコン販売で同国に進出すると発表した。中国全土に物流網を構築して急成長している京東を唯一の販路に選び、ネット通販の拡大が続く中国市場を攻略する。また、日本国内のベンチャーと提携し、法人向けに仮想現実(VR)の利用を支援する事業に乗り出すことも明らかにした。

 6月に新社長に就いた吉田秀俊氏が同日、就任後初の記者会見を東京都内で開き、経営方針を説明した。中国での販売展開の意義を「世界のVAIOブランド復活という意味で、重要な進出になる」と強調。VR利用支援事業について「VRを身近に感じる時代が間違いなく来る。その先駆けになりたい」と抱負を述べた。

 VAIOは、ソニーのパソコン事業売却に伴って「VAIO」ブランドを受け継ぎ、2014年7月に発足。いったん海外から撤退したが、15年秋に米国とブラジルを手始めに再び海外展開を始めた。16年秋以降、南米のアルゼンチン、チリ、ウルグアイに進出。6カ国目の中国が、アジアへの初進出となる。

 VAIOによると、提携先の京東はもともとノートパソコンなどの家電販売に強く、中国での消費者向けネット通販市場で売上高首位。中国では量販店より、スマートフォンやパソコンからネット通販で物を買うスタイルが広がっているという。最上級機種の「VAIOZ」と薄型・軽量の「VAIOS13」を8日に京東のサイトで発売する。

 VAIOは1日、パソコン事業、人型ロボットなどの受託製造事業に次ぐ「第3の柱」として、ITサービスで顧客の課題を解決する「ソリューション事業」を立ち上げるとも発表。VR事業を第1弾に位置付けた。VRのノウハウを持つベンチャーのABAL(アバル、東京)と出資・事業提携を結んだ。既に複数の法人から商談があり、18年度の事業化を目指す。

 VR事業ではコンテンツ制作、システムの導入・保守、企画・運営といった相談にVAIOが一括して対応。足りないノウハウはABALから補い、サービス提供する。吉田社長はソリューション事業について「パソコンなどのハード事業に依存せず、幅広く成長の芽を育てる受け皿にしていきたい」と説明した。

(8月2日)

長野県のニュース(8月2日)