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斜面

週末に登った北アルプス燕岳(2763メートル)の登山道は思いのほか親子連れが多かった。両親らと愛知県から来た中学1年の男子は小学校3年の時に初めて登った。稜線(りょうせん)から望む槍・穂高連峰の景色に感動。燕登山は5年連続という

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祖父が娘と孫2人を引っ張る3世代登山や母親に見守られ高山植物をスケッチする女の子にも出会った。稜線は水蒸気に包まれたようだった。視界は全く利かなかったが、雨露にぬれた満開のコマクサに心洗われた。子どもたちにも贈り物になったろう

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頂上に近い燕山(えんざん)荘がファミリー登山教室を始めて16年になる。その種も実りつつあるようだ。2015年親子登山白書(山と渓谷社)にこんな声が載っていた。〈発達障害の息子は感情を表に出すことが苦手。でも燕山荘に着いた時「やったー」と喜び、達成感にあふれていた〉

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親子登山といえば下諏訪出身の歌人島木赤彦が先駆けか。燕山荘の前身の山小屋が完成して3年後の1924年、妻と3人の子を連れ燕岳に登った。掛け替えのない思い出をこう詠んでいる。〈わが齢やうやく老けぬ妻子らとお花畑にまた遊ばざらむ〉

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登山は「つらく危険」と敬遠されがちだが親も得るものは大きい。「息子が夏休みの宿題の俳句に〈山登り父の背中がたくましい〉と詠んだ。感涙!」とは登山白書に載った30代男性の声。傾斜がきつい燕岳の下山路、ふざけている息子に「真剣に遊べ」と注意していた父親を思い出した。

(8月2日)

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