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「9.11」体験者に学ぶ 県内中高生記者 NY取材開始

米中枢同時テロで仲間らを失ったバークマンさん(左)から話を聞く中高生たち米中枢同時テロで仲間らを失ったバークマンさん(左)から話を聞く中高生たち
 信濃毎日新聞を扱う販売店でつくる長野県新聞販売従業員共済厚生会の学生記者派遣事業で、県内の中高生20人は3日午前(日本時間同日深夜)、米ニューヨークでの取材を始めた。2001年9月の米中枢同時テロで崩壊した世界貿易センタービル跡地にある犠牲者追悼施設などを訪問。遺族団体が運営し、遺品などを展示する「9・11トリビュート博物館」では、語り部の元消防士ブレンダー・バークマンさんにテロを防ぐための考え方などを聞いた。

 バークマンさんは、テロ直後から救助活動に当たった。道具や車両も不十分で難航したといい「地獄のようだった」と振り返った。多くの同僚が命を落とし、葬儀が14件行われた日もあったという。

 中高生から警備の強化や軍事力のほかにテロを防ぐ方法はないか、と聞かれたバークマンさんは、「一人一人に何ができるかが重要」と強調。涙ながらに「皆さんはさまざまな人が集まるニューヨークでの経験を大切に、広くコミュニケーションを図ってたくさんのことを知ってほしい」と呼び掛けた。

 長野商業高2年の西崎啓吾朗さん(上水内郡飯綱町)は「世界を知り、お互いが理解しあうことが大切だと分かった」。今回の派遣で幸せとは何かを知りたい、との思いで取材しているという松本深志高2年の赤羽絢夏さん(安曇野市)は「身の回りの人たちがいてくれることが一番大切だと思った」と話した。

 一行は、ビル跡地周辺を歩いた後、跡地の地下にある「9・11記念博物館」を見学した。4日は国連本部などを取材し、6日に帰国する。

(8月4日)

長野県のニュース(8月4日)