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反戦訴えた僧侶の映画を初上映  松本で監督らトークイベント

トークイベントで作品や戦争への思いを語る(右から)上條さん、藤さんらトークイベントで作品や戦争への思いを語る(右から)上條さん、藤さんら
 日中戦争中に反戦を訴えた真宗大谷派僧侶の竹中彰元氏らをモデルにし、7月に完成した映画「明日へ〜戦争は罪悪である」の全国初上映が5日、松本市のあがたの森文化会館であった。上映後には監督の藤嘉行さん(58)=千葉県=や出演した歌手で俳優の上條恒彦さん(77)=東筑摩郡朝日村出身=らのトークイベントを開催。作品に込めた思いを語った。

 物語は高齢の男性が戦争体験を振り返る構成。「国のために死ぬのは美徳」と説いていた僧侶が、この男性が出征する直前に「人命を奪う戦争は罪悪だ」と戦争に反対するようになる理由に迫る。この日の上映は2回あり、各回約150人が鑑賞した。

 トークで藤さんは「若い人にできるだけ見てもらい、何かを感じてほしい」と強調。実在の僧侶、植木徹誠氏を演じた上條さんは、戦死したり、満州(現中国東北部)から帰国できなかったりした親戚がいたことに触れ、「役を演じる時にそうした親戚の顔が浮かんできた」と語った。

 終了後、松本市の北沢和雄さん(77)は安全保障関連法などに触れ「現在の日本は再び戦争に向かうのではと恐れている。この映画を多くの人に見てほしい」と話した。上映会は県内の宗教者や市民有志でつくる実行委員会が企画。12日には長野市若里市民文化ホールでも開く。

(8月6日)

長野県のニュース(8月6日)