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住宅ローン残高1兆8946億円 県内主要11金融機関

 県内主要金融機関(農協グループを含む11金融機関)の2017年3月期末の住宅ローン残高は計1兆8946億円で、前期末比で1・6%増えたことが9日、信濃毎日新聞のまとめで分かった。日銀の低金利政策の影響で住宅ローン金利は低水準にあり、旺盛な需要を取り込んだ形だ。各金融機関は長期の取引につながる住宅ローンを重視しており、厳しい競争環境の中で顧客獲得に力を入れている。

 残高が前期末比で増加したのは8機関。増加率が5・8%で最も高かった上田信用金庫(上田市)の担当者は「ローンセンターの職員が地元の工務店をよく回って情報交換し、顧客の囲い込みが順調に推移した」とする。

 4・7%増の飯田信用金庫(飯田市)は、近い将来に家造りを計画している個人が入会金・年会費無料で入れる「家造り応援クラブ」の会員を募り、住宅新築に関するセミナーを開催するなどのサービスを展開。営業店の職員がクラブの会員をサポートし、ローン獲得につなげている。

 県のまとめによると、17年3月末までの1年間の新設住宅着工戸数は1万2031戸で前年比11・3%増。住宅ローン需要は高く、金利が「底」にあるとみて長めの10年固定金利に人気が集まっているとの見方が多い。また低金利が当面は継続すると見込み、より低利な全期間変動金利を選ぶ顧客が増えた―とする金融機関もある。

 大手行やネット銀行も思い切った低金利で顧客獲得を狙っており、県内金融機関の営業環境は引き続き厳しい。金利水準は総じて低く、金利面では違いを打ち出しにくい中で、「住宅ローン契約後に預金金利を優遇するなど総合的なサービスを提案している」(県労働金庫)などと、各金融機関は工夫を凝らして顧客獲得を図る。

 長野信用金庫(長野市)は昨年9月、インターネットによる仮審査を導入し、「爆発的な伸びではないが、平日の昼休みや夜に申し込む人が増えている」とする。こうした非対面サービスの強化に加え、今年7月には2カ所あるローンセンター「しんきんみらい館」のスタッフを1人ずつ増員する措置も取った。

 八十二銀行(同)は昨年4月以降、保険会社からの出向者計8人を、主要なローンプラザに配置している。これまでは住宅ローンの設定後、顧客に生命保険、医療保険、年金などの見直しを提案してきたが、「ローン相談と同時進行で保険の見直しを持ちかけ、長期的な家計の点検を勧める取り組みを始めている」としている。

(8月10日)

長野県のニュース(8月10日)