長野県のニュース

全国学力テスト 3割「見直しを」 県内77市町村教委

 本年度で10回目を迎えた全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、県内77市町村教育委員会の3割に当たる22教委が、実施の在り方を見直す必要があると考えていることが24日、信濃毎日新聞の取材で分かった。自治体や学校間の競争をあおったり、序列化につながりかねない点が主な理由。具体的な見直し内容としては、全員参加から抽出方式や、毎年から隔年の実施にそれぞれ変更することなどを挙げている。

 文部科学省が28日に本年度の全国学力テストの結果を公表するのを前に、県内の各市町村教委の教育長や担当課長らに聞き取り調査を行った。「全国学力テストの在り方を見直す必要があると思うか」との質問に「ある」「ない」のいずれかで回答するよう求め、その理由を併せて尋ねた。

 「ある」と回答したのは22教委、「ない」と答えたのは52教委。飯田市と諏訪郡原村、下伊那郡大鹿村の各教委は「どちらともいえない」だった=表。

 全国学力テストの実施目的について文科省は「全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る」としている。これに対し、「見直す必要がある」と答えた教委は「実施目的から抽出方式で良い」(飯山市教委)、「例年ほぼ同じ傾向が見られるため、隔年実施で良い」(東筑摩郡筑北村教委)などと指摘した。加えて、複数の教委が「点数のみが注目され、序列化や過度の競争が生じる恐れがある」と懸念を示した。

 一方、見直す必要がないとする市町村教委は「学力向上や授業改善に役立っている」ことなどを理由に挙げた。このうち、塩尻市教委は「小中学生の学力や学習状況を詳細に把握、分析でき、教育指導の充実に役立っている」と評価した。全国学力テストが定着している点や、継続性を重視する教委も多かった。

 全国学力テストは、東日本大震災の影響で事実上実施できなかった2011年度を除き、本年度で10回目の節目となった。文科省は、来年度以降も全員参加で行うのが適当との考えを示している。

(8月25日)

長野県のニュース(8月25日)