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県内複数自治体トラブル 北朝鮮ミサイルで緊急警報

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射に伴って29日朝、県内にも伝えられた全国瞬時警報システム(Jアラート)の緊急情報が、埴科郡坂城町内で放送されなかったことが同日、同町への取材で分かった。多くの市町村では防災行政無線などで放送が流れたとみられるが、複数の自治体でトラブルが発生。県は松本市内で開いた市町村防災担当者会議で、円滑な情報伝達に向け、機器の設定確認などを要請した。

 坂城町のシステムは、有線の屋外告知放送や家庭にある有線ラジオを使う。Jアラートと連動させることができない古いもので、職員が町役場で機器を操作し、手動で放送する必要があるという。担当職員が役場に駆け付けた午前6時20分ごろには、ミサイルが北海道上空を通過したとのニュースが報じられ、「今から伝えても混乱を招く」と判断したとしている。

 町は、デジタル防災行政無線を整備中で、運用開始予定は来春。山村弘町長は「できるだけ早くしたい」と話した。一方、登録者に届く町のメール配信システムは、自動配信されるはずだったが、配信されず、原因を調べている。

 長野市の中条地区で、防災無線で自動的に放送されるはずなのにされなかったことの原因は、不具合で設備を起動させる信号が受信できなかったためと、市危機管理防災課の調査で判明した。早急に部品を交換し修理するという。

 木曽郡上松町で防災行政無線が流れなかった原因は、29日夜時点で分かっていない。業者が調べているという。

 一方、県が開いた市町村防災担当者会議で、高見沢靖・危機管理防災課長は伝達トラブルがあったことを踏まえ、「住民が避難するためには、一人一人に情報が伝わることが重要。改めて伝達態勢を確認してほしい」と求めた。

 質疑応答では、出席者から「頑丈な建物への避難を求められた住民が混乱した」(佐久市)などとJアラートの情報の改善を求める声もあった。「(避難解除など)安全の目安を知らせてほしい」(駒ケ根市)との声も複数出た。

 この日の会議は事前に開催が決まっており、ミサイルが発射された場合の情報伝達方法の確認も議題の一つに挙がっていた。

(8月30日)

長野県のニュース(8月30日)