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阿智村清内路で手作り花火の準備始まる 同志会と有志会

薬研で火薬を擦る若者たち。黙々と作業が進む=下清内路煙火有志会薬研で火薬を擦る若者たち。黙々と作業が進む=下清内路煙火有志会
 下伊那郡阿智村の上清内路煙火同志会(67人)と下清内路煙火有志会(38人)が、280年以上続く「手作り花火」(県無形民俗文化財)の準備を進めている。それぞれの祭りまで約1カ月。長年受け継がれてきた独自の製法で、今年も美しい花火を夜空に咲かせようと意気込んでいる。

 有志会は4日夜に火薬作りを始めた。作業所の2部屋に4人ずつ15分交代で入り、木炭、硝石、硫黄を薬研(やげん)で擦り合わせた。配合によって火の強さや色合いが変わる。先輩が火薬を擦る様子を若手も部屋の外から見つめた。入会2年目の桜井里香さん(25)は「作業は毎晩で大変だけれど花火が上がった瞬間がうれしくて癖になる」と話した。

 同志会も8月下旬、火薬を詰める竹を準備。切り出した青竹が茶色になるまで1時間ほどゆで、乾燥させた。「先代から受け継いできたやり方。こうすることで竹が丈夫になる」と会長の桜井信和さん(61)は言う。清内路小学校教諭の守屋有菜さん(27)は誘われて初めて参加。手作り花火は写真でしか見たことがないといい、「昔の人の知恵はすごい」と驚いていた。

 江戸時代、地元の行商人が三河地方で清内路特産だったタバコと交換に技術を教わったのが始まりという。今年は10月6日に同志会が上清内路諏訪神社で、同14日に有志会が下清内路諏訪神社・建神社でそれぞれ花火を奉納する。

(9月6日)

長野県のニュース(9月6日)