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松本市側、争う姿勢 松枯れ薬剤散布訴訟の初弁論  

第1回口頭弁論のため、地裁松本支部に入る原告側弁護団=6日、松本市第1回口頭弁論のため、地裁松本支部に入る原告側弁護団=6日、松本市
 松本市が松枯れ防止のため計画している無人ヘリコプターによる薬剤散布は健康に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、同市里山辺、本郷地区などの住民ら36人が市に散布差し止めを求めた訴訟の第1回口頭弁論は6日午前、地裁松本支部(松山昇平裁判長)で開いた。市側は請求棄却を求める答弁書を提出し、争う姿勢を示した。

 原告側は訴状で、松枯れの原因は松くい虫(マツノザイセンチュウ)であるかは不明とし、散布で松枯れを阻止できた実例もないと主張。薬剤の樹幹注入などの代替方法があるとし、市が散布予定のネオニコチノイド系殺虫剤は発達期の人の脳に悪影響がある―などとしている。

 この日は原告の1人の安藤絵美子弁護士が意見陳述し、「(薬剤散布は)生命、身体への危険があり、市に差し止めを求めたい」と訴えた。

 市側は答弁書で、松枯れは松くい虫が原因とし、市が予定する散布で健康被害が生じるとする根拠はないと主張。国が認可した薬剤を使用し、地元地区の松くい虫対策協議会の承認を得るなどして、県の防除実施基準が求める「リスクコミュニケーション」も実施したとしている。

 薬剤散布を巡っては、市が本年度初めて計画した里山辺、本郷両地区で一部住民が中止を申し入れた。市は実施方針を変えず、住民側は6月に差し止めを求める仮処分を地裁松本支部に申請。市は請負業者との調整が整わなかったなどとして、両地区での本年度の実施を断念していた。

 次回口頭弁論は10月31日。

(9月6日)

長野県のニュース(9月6日)