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千曲 県宝の建物焼失 「松田館」市費で整備中

炎を上げて燃える松田館=6日午後7時10分ごろ、千曲市八幡(読者提供)炎を上げて燃える松田館=6日午後7時10分ごろ、千曲市八幡(読者提供)
 6日午後6時50分ごろ、千曲市八幡の武水別(たけみずわけ)神社の神主・松田家に伝わる屋敷「松田館(やかた)」の屋根から火が見える―と119番通報があった。千曲坂城消防本部の消防車7台が出動し、火は約3時間半後に消し止められたが、複数ある建物のうち、県宝の主屋(おもや)と斎館などを焼いた。

 市などによると、出火当時、市の依頼を受けた60代男性が敷地内でスズメバチの巣の撤去作業をしていたという。男性は長野市内の病院に運ばれたが軽傷という。

 松田館は神主の住居だった主屋や、儀式の場として現在も使われている斎館、味噌(みそ)蔵、新座敷などがある。現在は人は住んでいない。江戸から明治期にかけて建築されたという。市は2005年度から松田館の資料保存整備事業を約5億円かけて進めており、3月には一部を一般公開した。残りの整備をし、来年度には全面公開を始める予定だったとしている。

 燃えた建物内には、14日に開かれる仲秋祭で使うちょうちんなどの道具類のほか、神主が過去に使っていた道具や衣装があったとみられる。岡田昭雄市長は「まずは状況を調べ、県や文化庁とも協議して今後の対応を考えたい」と話した。

 県教育委員会文化財・生涯学習課は今後、火災の原因や燃えた範囲、残った物品があるかなど、千曲市と協議しながら調査を進めるという。

(9月7日)

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