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鹿肉ドッグフード、小諸市が商品化 食害対策に期待

商品化した鹿肉のドッグフードを手にする竹下さん商品化した鹿肉のドッグフードを手にする竹下さん
 長野県小諸市は9月、捕獲したニホンジカの肉でドッグフードを商品化し、販売を始めた。ジャーキーとウエットタイプの計4種類があり、商品名は「KOMOROPREMIUM(コモロプレミアム)」。ペットフードにニホンジカの活用を求めつつ、効果的な野生鳥獣対策を進める。

 同市や軽井沢町で捕獲された鹿肉を加工する。ジャーキーは70グラムが千円、30グラムが500円、ウエットは寒天水入りの比率が異なる2種類があり、各100グラム300円(いずれも税込みで希望小売価格)。市内外の動物病院などで販売している。市のふるさと納税の返礼品にも加えた。

 農業被害が深刻なニホンジカ対策として、市は2011年度、現在の市野生鳥獣対策実施隊を結成。猟友会員や市職員らで捕獲態勢を整えた。捕獲数は昨年度が310頭で、5年間で約6倍に増加。10年度に914万円余だった農業被害額は、昨年度139万円まで抑えた。一方で、焼却処理費用が課題として浮上し、ペットフードに商品化しようと考えた。

 国の地方創生交付金を活用し、15年度に市野生鳥獣商品化施設を建設。現地の地名「鹿曲輪(しかくるわ)」を生かして、鹿を中心とした循環づくりの意味も込め、16年度に事業を「鹿曲輪プロジェクト」と名付けた。同年度は解体、加工した鹿肉を試験的にペット会社に出荷し、市場調査をした。

 商品の利益は猟友会員の報酬などに充てる。市は今後、安定供給に向けて他市町村からの鹿肉の受け入れを拡大したい考えで、鹿の角や皮の活用も模索する。担当する市野生鳥獣専門員の竹下毅さん(40)は「小諸がニホンジカ対策のモデルになればいい」と期待する。

(9月7日)

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