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「脱原子力」独の事例紹介 長野で国際会議始まる

ドイツのヘニケ教授の基調講演を聞く国際会議の参加者ら=7日、長野市の信州大工学部ドイツのヘニケ教授の基調講演を聞く国際会議の参加者ら=7日、長野市の信州大工学部
 太陽光や風力、バイオマス(生物資源)といった再生可能エネルギーに関わる国内外の有識者や自治体関係者らが、同エネ普及の具体策を探る「地域再生可能エネルギー国際会議」が7日、長野市の信州大工学部を会場に2日間の日程で始まった。「脱原子力」を進めるドイツの研究者らを中心に、先進事例を報告。発表者として参加した長野県は、「地域発」で発電の普及や効率化を目指すとし、出席した自治体や民間事業者間で連携を進めることを提案した。初日は約450人が出席した。

 会議は、国内外1500余の自治体が持続可能な社会を目指す国際組織「イクレイ」が開き、8回目。欧州以外の開催は初めてで、今回は県や環境省と共催した。

 初日は自治体職員らがそれぞれの取り組みを報告。「太陽光発電の発展の余地」「市民電力・市民参加」など6テーマごとに議論する分科会も開いた。国内の発表者は福島県、徳島県、名古屋市などから参加した。

 基調講演したドイツ・ヴッパタール気候・環境・エネルギー研究所のピーター・ヘニケ教授は、温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」を念頭に「エネルギーシフトを世界的に加速する時」と強調。実現の鍵として、新規参入事業者や住民らが地域内で小規模発電を行い、全体の電力供給増や、長距離送電に伴う送電ロス削減につなげる「分散型発電」を挙げた。

 先進事例の発表では、ドイツ・フライブルク市が、路面電車整備などで市民のマイカー利用率を20%に下げた政策や、天然ガスによる発電時に発生する熱を地域の暖房にも活用する方法を紹介。長野県の中島恵理副知事は、物件新築時に省エネ設備検討を努力義務とし、一定規模の事業者に温暖化対策の計画書提出を求める県施策を説明した。

 8日は「首長サミット」と題し、県内3自治体を含む11自治体の代表が「再生可能エネルギー100%地域を目指して」をテーマに討論する。

(9月8日)

長野県のニュース(9月8日)