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小澤さん、力強い終楽章 OMFが閉幕

惜しみない拍手を送る聴衆に向けて花を投げる小澤さんと内田さん=10日、松本市のキッセイ文化ホール惜しみない拍手を送る聴衆に向けて花を投げる小澤さんと内田さん=10日、松本市のキッセイ文化ホール
 松本市で約1カ月間、多彩な公演を繰り広げた音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」が10日、総監督で指揮者の小澤征爾さん(82)とピアニスト内田光子さん(68)の円熟した協演で閉幕した。キッセイ文化ホール(県松本文化会館)を埋めた約2千人の聴衆の大きな拍手がフィナーレを飾った。

 後半のベートーベンのピアノ協奏曲第3番は約40分間にわたり、サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)と内田さんが、温かく、時には気迫を込めて、対話をするように音楽を紡いだ。小澤さんは内田さんの独奏の勢いを引き継ぐと、椅子から立ち上がって終楽章を力強く振り切った。

 「ブラボー」の歓声とともに、聴衆総立ちの拍手は10分以上続き、小澤さんと内田さんは目を合わせて固く握手。市民ボランティアが、2人とSKOの奏者にリンドウの花を贈って終演した。

 公演後に開かれた「さよならパーティー」に出席した小澤さんは「ステージの上で本当にすごいことが起きていた。その(感激の)涙が続いている」と目を潤ませ、大勢の支援に感謝した。

 サイトウ・キネン財団の新理事長に8月に就いた世界的数学者の広中平祐さん(86)もあいさつに立ち、「これ(音楽祭)は単なる行事ではない。文化だ」と強調。「音楽は力強く、優しく、美しい平和運動。ぜひみんな小澤さんを助けてやってください」と述べた。

 OMFは8月13日に開幕し、オーケストラ公演や「子どものためのオペラ」などを展開した。有料11公演の来場者は約1万5200人だった。

(9月11日)

長野県のニュース(9月11日)