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知事、県職員に賠償請求意向 大北森林組合事件

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件の損害賠償請求を巡り、弁護士らの「法的課題検討委員会」が、不正に関係した県職員11人に最大約1億5300万円を賠償請求できると判断したことを受け、阿部守一知事が関係した県職員11人に賠償請求する意向を固めたことが11日、関係者への取材で分かった。知事は県職員への請求に向け、地方自治法の規定に基づき、職員の責任の有無や賠償額について県監査委員に監査を求める。知事は、検討委が示した「最大額」から一定程度の減額を要請するとみられる。

 不正な事務処理の制裁として県が国から課せられた加算金約3億5300万円を巡り、検討委は8月下旬、県職員への賠償請求のほかに、組合や中村年計(としかず)前専務理事らにも「県の損害と相当因果関係にある」などとして約3億3100万円を請求できると判断した。県は組合や前専務理事にも一部を請求する方針。県職員への賠償請求について、検討委は職員が置かれた状況を勘案し、適切な金額を請求する必要性を指摘している。知事は県監査委員に判断を求めるのに当たり、こうした指摘に留意するよう言及する見通しだ。

 県職員への賠償請求を巡っては県監査委員が今年2月、住民監査請求を受け、今月12日までに検討するよう知事に勧告。知事はこうした方針を同日にも発表する。

 検討委の報告書では、2009〜13年度に県北安曇地方事務所(現北アルプス地域振興局、大町市)に所属した林務課長1人と普及林産係長3人に対し、書類のチェックを怠るなど地方自治法に抵触する「重大な過失」があったと指摘。同地事所の担当職員7人については、現地調査を行わなかったなどとして、民法を根拠として「責を問われるべき過失があった」と認定した。

 弁護士ら有識者による「林務部改革推進委員会」では請求はやむを得ないとする意見が相次いだ一方、県会側からは慎重な対応を求める意見が出ていた。

 知事は11日、県議らでつくる県林業振興研究会が「森林づくり県民税(森林税)」の継続を要望したのに合わせ、県職員への賠償請求に慎重な対応を求めたのに対し、「県民の信頼回復と、県職員が前を向いて仕事をしてもらうことの両面を考えていかないといけない」と述べた。

(9月12日)

長野県のニュース(9月12日)