長野県のニュース

阿智の公民館で週2回「児童館」 子どもと母親、憩いの場に

お手玉で遊ぶ植松さん(右から2人目)らお手玉で遊ぶ植松さん(右から2人目)ら
 長野県下伊那郡阿智村の地域おこし協力隊員植松史歩さん(33)が週2回、村内の智里西公民館を使って「児童館」を開いている。親子が気軽に集まって遊べる場所を提供しようと始め、3カ月。母親たちの情報共有や悩み相談の場にもなりつつある。植松さんは協力隊員の任期が切れた後も児童館が続くよう、関わる人たちの輪を広げようと奮闘している。

 8日は、初めて村図書館職員の原泉さんを招き、絵本の読み聞かせや、牛乳パックと輪ゴムを使った工作をした。原さんは、児童館にある絵本が植松さん自身で用意したものと聞き、図書館の本を児童館へ数冊貸し出すことを提案。早速、童歌を集めた絵本など親子で楽しめるものを置いていった。

 保育士や児童館職員の経験がある植松さんは、子どもたちと打ち解けるのもあっという間。柔らかい笑顔で、絵を描いたり木のおもちゃで遊んだりする子どもを見守る。普段は子育てにかかりきりの母親たちにとって、児童館は子どもと遊ぶ場だけでなく、母親同士のおしゃべりの場でもある。植松さんが子どもたちを見ている間、育児の悩みなどを話し、すっきりとした表情になる人もいる。

 野村南子(なみこ)さん(28)=清内路=は、長男と初めて訪れた。「家だと家事を優先しがちでゆっくり遊べない。こういう場所はうれしい」と話した。

 大阪府出身の植松さんは、自然豊かな地域で子どもを育てることに関心を持ち、2015年12月、協力隊員に着任した。智里西地区は、村の中心部から離れており、親子が集える場所が少ない。植松さんは、3年間の任期が切れた後も児童館を存続させられないか、と思案している。

 誰でも気軽に立ち寄れる所にするため、利用料を取ることは考えていない。植松さんは「関わる人を増やすことで、児童館が始まる時間になると自然に誰かがおもちゃを出す状況が生まれてくる」と話している。

(9月15日)

長野県のニュース(9月15日)