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衆院選に問う 希望の党 目指す姿を示す責任

 東京都の小池百合子知事が国政政党「希望の党」を設立し、代表に就任した。どんな政治を目指すのか、有権者に明確な判断材料を示すことが急務だ。

 臨時の記者会見を開いて発表した。安倍晋三首相が臨時国会の冒頭に衆院を解散すると表明した会見の3時間半前だ。小池氏らしいサプライズの演出である。この日も参加表明の動きが続いた。

 小池氏側近の若狭勝衆院議員や民進党を離れた細野豪志元環境相らが準備を進めてきた。小池氏は国政関与に前向きな姿勢を示しながらも「どの方法が一番いいか模索していきたい」としてきた経緯がある。党首には就かないとの見方が強い中での発表だった。

 会見では若狭氏らによる綱領などの準備について「リセットして私自身が立ち上げる」とした。これまでの進め方では、世の中にアピールする力が足りないと感じてのことだろう。「立場を明確にすることによって勢いをつけていきたい」と述べている。

 政党の届け出書類には9人の国会議員が記載された。次期衆院選では関東、関西を中心に全国で候補者を擁立する考えだ。

 はっきりさせてもらいたい点が幾つもある。

 一つは、党首と都知事の二足のわらじをどうこなすか。「都政で重要な役目を担っている」として都知事の職務は続ける考えを示した。3年後の東京五輪・パラリンピックをはじめ課題は山積している。両立の仕方を都民、国民に説明する責任がある。

 国政では安倍政権との向き合い方が問われる。今回の解散を大義がないと批判している。加計学園問題について「このような情報公開やお友達関係でやっている間は意味がない」とも述べ、対決姿勢を鮮明にした。

 半面、保守を掲げ、改憲論議の必要性を唱えるなど首相と政治姿勢は重なる。第1次安倍政権で防衛相を務めており、首相は「基本的な理念は同じだ」とする。政権に批判的に臨むのか、補完勢力となるのか。有権者が1票を投じる上で重要な基準になる。

 新党の政策は議員定数や議員報酬の縮減、女性活躍推進など項目が示されただけだ。原発ゼロ、地方分権の確立といったものも含まれる。それぞれ大きな政治課題である。どのように実現を目指すのか、早急に肉付けして具体策を示すよう求めたい。

(9月27日)

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