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ニホンジカ、上高地でも撮影 中信森林管理署

 林野庁中信森林管理署(松本市)は29日、北アルプス上高地にある焼岳登山口付近と、西穂高岳の稜線(りょうせん)近くで、ニホンジカを撮影したと明らかにした。標高2千メートルを超える西穂高岳の稜線近くでは2014、15年にも撮影されたが、同約1600メートルの焼岳登山口付近で姿を収めたのは初。管理署は、ニホンジカが一帯の広い範囲で移動している可能性があるとみて今後、県や地元などと対策を検討する。

 赤外線で自動撮影できるカメラを設置して撮った。今回は、山小屋関係者らの情報に基づき、範囲をこれまで撮影された稜線に比べて標高が低い場所にも広げた。12台を昨年12月〜今年8月に置き、結果を分析した。

 登山口付近では6月6日〜8月29日に21回撮影。西穂高岳でも6月29日に姿を捉えた。登山口付近では成獣の雄、雌のほか子ジカも確認した。撮影を受託した環境調査会社の百瀬剛取締役は「上高地で繁殖しているかどうかは分からないが、周囲の山麓部で個体数は増えている」と指摘。ニホンジカが餌を求めて夏場に上高地に入り込んでいると推測した。

 中信森林管理署によると、今のところ上高地での高山植物の食害は確認されていないが、角秀敏署長は「本年度はカメラの設置台数を増やす」と説明。10月以降、今回と同様の範囲に15台を置き、さらに実態把握を進めるという。

(9月30日)

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