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「桜咲造(さくらさくぞう)」とは飯田市上郷にあるシェアスペースの名称だ。昭和30年代に建てられた木造平屋の店舗兼住宅で長く空き家になっていた。昨年3月、高校生のまちづくり団体「スタディエッグ(勇敢な卵)」が交流の場として再生した

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桜咲くところに人は集う。多様なつながりが生まれる。10代の投票率100%を目指す高校生グループの拠点にもなった。こちらは「飯田下伊那100計画」という。昨年4月に発足。18歳選挙権が実現し初の国政選挙の参院選に向け、活動を展開した

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SNS(会員制交流サイト)を使い高校生に投票を呼び掛けた。選挙だよりの発行、イベントの開催など一連の活動はメンバーが自ら考え、意見交換し行動に移した。市内の4校にアンケートしたところ高校生有権者の8割が投票したという。見事な果実を実らせたのではないか

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公示が迫る総選挙。自民党の公約は若い世代を意識している。若者も安心して暮らせる「全世代型社会保障」に転換し、消費税10%の増収分を幼児教育無償化など子育て世代に集中投資するという。対抗する希望の党は消費増税の凍結を打ち出すらしい

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食欲をそそる料理ばかりが並ぶ。代金は誰が払うのか。若者世代が将来背負う介護や教育の重い負担を想像すれば、借金の先送りなどできない。「100計画」は地元5区で立候補予定者にインタビューをする。「人気投票で終わらせない」との高校生の心意気は世代を超えて共有したい。

(10月5日)

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