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文学ファン早速買い求め イシグロ氏 書店に特設コーナー

レジ前の特設コーナーに並べられたカズオ・イシグロさんの本=6日、松本市の宮脇書店レジ前の特設コーナーに並べられたカズオ・イシグロさんの本=6日、松本市の宮脇書店
 カズオ・イシグロさんのノーベル文学賞受賞から一夜明けた6日、県内の書店は早速特設コーナーを設け、文学ファンが買い求めた。在庫が限られているため、早々に売り切れる書店もあった。

 松本市の宮脇書店松本店はレジ前にコーナーを設け、代表作「日の名残り」など在庫の6作品計15冊ほどを並べた。来店した市内の会社員大槻孝次さん(62)は「あまり知らない作家で、どんなものがあるかなと見に来た」と言いながら作品を手に取った。開店直後に訪れた女性は「日の名残り」を購入していったという。

 同店はこの日、8作品約80冊を出版社に追加注文し、今月中旬に入荷予定という。「日の名残り」などの翻訳を手掛けた翻訳家の土屋政雄さん=東京都=は松本市出身。月元健伍店長(32)は「イシグロさんは海外文学好きに広く読まれている。松本出身の翻訳家が訳しており、身近な作品として手に取ってくれるとうれしい」と期待した。

 長野市の平安堂長野店は開店時、イシグロさんの本のうち在庫があった「わたしを離さないで」を10冊弱平積みしたほか、「日の名残り」など6作品も1、2点ずつ並べたが、30分以内に全て売り切れた。出版社からは10月中旬に重版になると連絡を受けており、追加注文するという。

 担当者は「平日だから、まさか開店と同時に売り切れるとは思わなかった。(受賞は)ものすごい衝撃があったのだろう」と驚いた様子。「(注文は)争奪戦で、何冊入るか分からない。ノーベル文学賞を誰が受賞するのか注目が集まっていたことが、人気の追い風になっているようだ」と話していた。

(10月6日)

長野県のニュース(10月6日)