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ICANに平和賞 被団協事務局次長の藤森さん「受賞が世論動かす」

 核兵器禁止条約の制定に貢献した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)。「歓迎すべき受賞だ」―。制定交渉の国連の会議で演説した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)事務局次長の藤森俊希さん(73)=茅野市=は6日、ICANのノーベル平和賞受賞に喜びを爆発させた。「核兵器を無くそうと被団協と共に活動してきた青年たちの団体。日本でも核兵器廃絶を願う人々が勢いづく」と期待した。

 同条約には核兵器を保有する米英などが参加していない。「そんな条約に『意味があるのか』という声もあるが、ICANの受賞はそうではないことを示した」と指摘。本来先頭に立って賛同を募るべき唯一の戦争被爆国の日本も「条約に参加しないのは駄目だと言われたようなものだ」。

 条約の署名は50カ国に達した。藤森さんは「受賞は条約不参加の国の世論を動かす大きな力になる」と語った。

 県内の被爆者団体関係者の喜びは大きい。県原爆被害者の会「長友会」副会長で被爆2世の前座明司さん(69)=松本市=は「核廃絶への世界的なうねりが現れている」と実感。「平和賞のニュースは世界を駆け巡る。核廃絶の動きが加速すればいい」とし、日本政府に条約参加を促す力になればと期待した。

 広島で1歳の時に被爆した千国美津代さん(73)=同=は、最近の米国と北朝鮮による挑発合戦に「一つ間違えると戦争になりそう。どちらかが核のボタンを押せば終わり」と不安を感じている。緊迫した時期の受賞だけに、「世界中に『核はいけない』と伝わる」と喜んだ。

 松本市では、2011年7月に国連軍縮部が開いた「第23回国連軍縮会議」にICANのメンバーが出席し、核兵器廃絶に向けた市民の役割について話したことがある。

 同市はその後、平和首長会議国内加盟都市会議(14年)、日本非核宣言自治体協議会総会(16年)といった会議を相次いで誘致し、今年4月には平和推進課を新設した。同課課長を兼務する市川英治・行政管理課長は「市は平和都市宣言で核兵器廃絶をうたっている。同じ目標を掲げた団体が平和賞を受賞したことは喜ばしい」とした。

(10月7日)

長野県のニュース(10月7日)