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七味唐辛子を本格輸出 八幡屋礒五郎売上高1億狙う

食品輸出の拡大を目指す展示会で八幡屋礒五郎が出したブース=11日、千葉市の幕張メッセ食品輸出の拡大を目指す展示会で八幡屋礒五郎が出したブース=11日、千葉市の幕張メッセ
 七味唐辛子製造販売の八幡屋礒五郎(長野市)は、海外市場の開拓に乗り出す。国内市場が人口減少により伸び悩む可能性を想定。近年、アジア向けに試行的に始めていた輸出を本格化させる。大手の低価格商品とは一線を画し、品質や香りの良さをPR。アジアと欧米の富裕層に狙いを定め、10年後に海外売上高1億円を目指す。輸出に加え、国内向け商品の品ぞろえ強化を視野に、来年度以降の生産体制増強も計画している。

 輸出する商品は、主力の缶タイプ。原料のうち、麻の実については使用できない国があるため、ユズを代替原料に使う。同社は3年前、台湾と香港向けに、試行的に輸出を開始。年間計1千本余を出荷してきた。本年度から海外バイヤー向け商談会・展示会への参加、現地の百貨店や高級スーパーでの試食販売などの販促活動を始め、輸出量の増加を狙う。

 海外バイヤー向け展示会参加は、食品輸出の拡大を目指して11〜13日に千葉市の幕張メッセで開かれた「日本の食品輸出EXPO」へのブース出展が初の試み。アジアや欧米の他、イスラエルやアラブ首長国連邦(UAE)ドバイなど中東のバイヤーとの商談の機会にも恵まれ、手応えを感じたという。

 アジアにある日本食スーパーでは、国内大手が比較的安価な商品を先行して投入している。八幡屋礒五郎の室賀豊社長は「七味唐辛子といえばこれだと思ってもらえるように、今後は先手を打っていきたい」とする。現地の飲食業者や仕入れ担当者に商品サンプルを送って実際に品質の高さや香りの良さを確かめてもらい、着実に販路を広げていく戦略を描く。

 同社によると、食文化が近いアジアでは七味唐辛子を受け入れてもらいやすいが、欧米では「まず何に使うのか分かってもらえない」という。うどんや焼き鳥などの日本食に薬味として加える使い方だけでなく、それぞれの国で七味唐辛子が合う現地の料理を探り、需要を掘り起こす研究も進める。

 生産体制の増強に向け、来年度に原材料の保冷庫を増設する計画。その後も順次、新たな生産設備を導入する方針だ。

(10月25日)

長野県のニュース(10月25日)