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台風21号 飯山 男性川に流され死亡

千曲川が増水し、水に漬かって汚れたリンゴ。加工用として出荷する=24日午後4時50分、須坂市の千曲川河川敷千曲川が増水し、水に漬かって汚れたリンゴ。加工用として出荷する=24日午後4時50分、須坂市の千曲川河川敷
 飯山署は24日、23日朝から自宅を出たまま行方不明になっていた飯山市旭の無職藤沢竜巳さん(52)が自宅から約1・5キロ離れた広井川で死亡しているのを発見したと発表した。23日未明から朝にかけて県内に最接近した台風21号の影響で増水した川に流されたとみられる。県危機管理部によると、台風21号関連の死者の確認は県内で初めて。一方、県農政部は台風による農作物被害をまとめ、長野や佐久、南信州地域などの28市町村で24日午前10時現在で計1億9749万円余の被害が確認されたと明らかにした。被害額はさらに膨らむ見通しだ。

 飯山署によると、藤沢さんは23日早朝から犬の散歩に出掛けたまま帰らず、同署員らが捜索していた。24日午前10時すぎ、市職員らが広井川で藤沢さんを発見し、その場で死亡が確認された。現場の上流約800メートル地点で合流する用水路が藤沢さんの自宅近くまで続いており、用水路内で藤沢さんが連れていた犬の死骸も見つかった。同署は藤沢さんが何らかの原因で用水路に落ち、流されたとみている。

 県農政部によると、台風被害は長野、北信、佐久、上田、松本、上伊那、南信州の各地域振興局管内で確認され、収穫前のリンゴ「ふじ」が落下する被害が多発した。花や野菜を栽培するビニールハウスの損壊などもあった。市町村別の被害額は北佐久郡立科町4700万円、須坂市3千万円、上田市2千万円など。

 長野市と須坂市にまたがる千曲川河川敷では24日になっても水が引かない畑があり、被害確認が進んでいない。この日畑を見回った須坂市の黒岩利行さん(84)によると、収穫前の「ふじ」の2、3割が増水した水に漬かり、泥で汚れた。「今年は特別良い色になったが、(生食用の)売り物にならない。きれいに磨き、せめて加工用として出荷する」と話した。

 一方、国土交通省千曲川河川事務所(長野市)は、埴科郡坂城町四ツ屋の千曲川と堤防の間にある河川敷(幅約90メートル)の河岸が長さ約180メートル、幅30メートルにわたって削り取られているのを確認し、応急復旧作業に取り掛かった。現時点で堤防周辺の住宅などに危険はない。

 JR東日本長野支社は、点検などのため一部区間で運転を見合わせている飯山線の飯山―戸狩野沢温泉間について25日も運転を見合わせる。戸狩野沢温泉―森宮野原間は同日午後2時ごろから運転を再開する予定。

 中部電力長野支店によると、24日午後4時時点で、東北信の計1140戸で停電が続いている。

(10月25日)

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