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イタリア野菜 飯伊で栽培を 南信州広域連合

豊丘村の農家が試験栽培しているスイスチャード(中央の畝)=10月中旬豊丘村の農家が試験栽培しているスイスチャード(中央の畝)=10月中旬
 飯田下伊那地域の14市町村でつくる南信州広域連合が、地域内で「イタリア野菜」の栽培普及に乗り出す。中山間地が多く、広い農地が確保しにくい地理条件から、少量多品種栽培がしやすいイタリア野菜に着目。一部農家に依頼し、10品目ほどの試験栽培を始めた。活用の幅が広く、需要の伸びが見込める魅力的な野菜の普及で、基幹産業である農業の活性化を狙う。

 14市町村の若手職員らでつくる同広域連合の「マーケティング研究会」が発案。2027年のリニア中央新幹線開業を見据え、農業のてこ入れを図る。食品流通のコンサルティングを手掛ける日清オイリオグループ(東京)の完全子会社「マーケティングフォースジャパン」(同)に協力を依頼。昨年度から具体化に向けた協議を進めてきた。

 本年度に入り、各市町村の農業系部署に所属する職員も参加。地域内の農家7軒に試験栽培を依頼し、ホウレンソウに似たスイスチャード、ヒョウタンのような形をしたカボチャの一種、バターナッツなどを今夏から育てている。

 あらゆる物をインターネットでつなぐ「IoT(モノのインターネット)」の技術を野菜栽培に応用し、新規就農者も安定的に農産物を生産できる仕組みづくりを検討。広域で取り組む利点を生かし、標高差に応じて地域内で栽培時期をずらし「リレー出荷」する戦略も描いている。

 29日に下伊那郡豊丘村で事業説明会を開き、賛同する農家を募る。マーケティングフォースジャパンの仲介で、首都圏などの食品、流通会社の幹部が飯田下伊那で農地を視察する計画もある。

 南信州広域連合は、首都圏などで市場調査を実施して需要を見極め、イタリア野菜にこだわらず、栽培品目を柔軟に判断する考えだ。担当者は「すぐに販売につながるかは見通せないが、農家との意見交換を踏まえて、来年度以降の事業の進め方を考えていきたい」と話している。

(10月26日)

長野県のニュース(10月26日)