長野県のニュース

伊勢神宮式年遷宮へ 上松で御用材伐採

伊勢神宮の式年遷宮に向け、御用材を伐採する杣人たち=28日、木曽郡上松町の小川入国有林伊勢神宮の式年遷宮に向け、御用材を伐採する杣人たち=28日、木曽郡上松町の小川入国有林
 伊勢神宮(三重県伊勢市)の社殿や用具を20年ごとに造り替える「式年遷宮」の御用材伐採斧入(おのいれ)式が28日、木曽郡上松町の小川入(いり)国有林であった。2033年の次回の式年遷宮に向けた伐採はこれが初めて。樹齢約300年の木曽ヒノキに斧を打ち込む音が響いた。

 伊勢神宮の宮司や町、森林管理局の関係者、観衆など約150人が見守る中、足場を組んで設けた舞台で、烏帽子(えぼし)や素襖(すおう)と呼ばれる青い装束を身に着けた杣人(そまびと)が、斧を3回振る儀式をした。

 続いて、白いヘルメット、作業着姿の杣人6人が交代しながら高さ28メートル、胸高直径58センチのヒノキに3方向から斧を入れた。支点を3カ所残して幹に空洞を作り、最後に支点を切断して倒す「三(み)ツ紐伐(ひもぎ)り」と呼ばれる伝統的な方法。約40分でヒノキが倒れると「おー」という歓声と拍手が起き、観衆は御利益があるとされる木片を求めた。

 杣人をまとめる「杣頭」の橋本光男さん(65)=上松町=は「倒せるスペースがわずかだったので神経を使ったが、うまくいってとてもうれしい」。初めて見に来た東京都多摩市の会社員、清水嘉市郎さん(57)は「すごい迫力で感動した」と話した。

 伊勢神宮によると、木曽ヒノキの御用材の調達は室町時代以降から続いている。斧入式は1961(昭和36)年に行ったのが最初という。伊勢神宮は30日には岐阜県中津川市の国有林でも伐採を行うなど、順次、御用材を確保していく。

(10月29日)

長野県のニュース(10月29日)