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「火が燃え上がること。特に、殿閣・社寺・城郭などの大建築物が火事で燃えること」。手元にある広辞苑第6版の「炎上」の記述だ。用例は平家物語の「其のころ善光寺炎上の由聞えあり」などがある。ここに新たな説明が加わるという

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「インターネット上で、記事などに対して非難や中傷が多数届くこと」である。来年1月刊行の第7版で付記される。なるほど、広く定着している用法だ。「安全神話」などの項目も追加される。言葉は生き物、時代とともに変わることを実感する

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「一九五五年一一月、日本民主党と自由党との合同によって結成された保守政党。初代総裁は鳩山一郎…」。ふと思い付いて引いてみた「自由民主党」の記述である。さすが風雪に耐えて存続してきた政党、広辞苑にも掲載されている―と感心しかけたものの実は自民に限らなかった

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「一九九六年、社会民主党・新党さきがけを離脱したグループを中心に結成された政党。九八年新進党の解党を受けて新たに旗揚げ…」。こちらは2009年から政権を担当した「民主党」だ。政界も変化が激しい。改訂版ではどう記されるだろう

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衆院選は与党が圧勝、1強の政治状況が続く。安倍晋三首相は「謙虚で真摯(しんし)な政権運営」を約束した。謙虚は「ひかえめですなおなこと」とある。ちなみに第7版には「上から目線」も新たに登場する。言葉とは裏腹に…とならないか、今週始まる特別国会での対応にしっかり目を注ぎたい。

(10月30日)

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