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別の職員も間伐同意書の日付書き換え 北安地事所、白馬の団体分

白馬切久保地区森林整備協議会の同意書に日付の改ざんがあることを報告した県の文書。情報公開請求で分かった(画像を一部加工)白馬切久保地区森林整備協議会の同意書に日付の改ざんがあることを報告した県の文書。情報公開請求で分かった(画像を一部加工)
 間伐予定地域の森林所有者の同意を取りまとめた団体に森林づくり県民税から交付金が支給される県事業に絡み、県北安曇地方事務所(現北アルプス地域振興局)林務課の職員が2010年度、北安曇郡白馬村の団体が集めた同意書の日付を書き換えていたことが31日、分かった。同課内では大町市で集めた同意書でも別の職員による改ざんが発覚しているが、県はいずれも事実関係を公表していない。

 信濃毎日新聞が情報公開請求で入手した文書などによると、新たに問題が分かったのは白馬切久保地区森林整備協議会(現在は解散)の同意書。10年度の交付金申請書に添付された全73通のうち48通で同意日の日付が書き換えられていた。地事所や事業者に保管されていた原本や写しでは多くが08、09年の日付だったのが、申請書段階では10年10月〜12月に改められていた。

 本来、同意書は森林所有者が署名・作成し、団体側が取りまとめて地事所に提出する。信州大経法学部の三枝有教授(刑事法)は、同意書の日付はいつ同意したかの証拠であり、「書き換えるなら所有者に承諾を取る必要がある」と指摘する。当時の同協議会会長は「日付の書き換えを承諾した記憶はない」としている。

 これに対して県信州の木活用課は、この職員が同意書の日付が申請年度と同じでないと認められない―と勘違いしていたと説明しつつ、森林所有者らに承諾は得ていなかったと認め、書き換えは「不適切だった」とした。

 一方、同地事所林務課の別の職員による大町市の例では、同意書の署名・作成も職員が行っていたことが発覚している。この日の取材で、森林所有者の承諾を得ていなかったことも分かった。「承諾のない代理署名は文書偽造などの法に触れる可能性がある」(三枝教授)上、こうした改ざんが組織内で他にもあった可能性もあるが、県信州の木活用課は「組織的な横行があったとは考えていない」としている。

(11月1日)

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