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大桑村、4日に「認知症の人にやさしいむらづくり宣言」

大桑村から事業を受託し、認知症に関する相談窓口を設けた村社会福祉協議会の事務所大桑村から事業を受託し、認知症に関する相談窓口を設けた村社会福祉協議会の事務所
 木曽郡大桑村は、認知症の人を地域で見守る意識を高めるために4日、「認知症の人にやさしいむらづくり宣言」をする。行方が分からなくなった認知症の人をいち早く発見するためのネットワークも再構築する。県保健・疾病対策課は「県内でこうした宣言は聞いたことがない」という。

 大桑村は2009年に認知症の男女が相次いで、川やがけ下に転落して死亡したことがあり、住民による「見守りネットワーク」を作り、2年続けて「徘徊(はいかい)模擬訓練」をした。その後、目立った活動はなかったが、昨年暮れに認知症の男性が行方不明になった。無事発見されたものの、この事案を機に、村では改めて認知症への意識を高めるため宣言をすることにした。

 宣言では「(認知症の人が)自分らしさを周りに認められるむらづくりを目指す」「身近なところに、心がくつろぐ居場所づくりをすすめる」などの5項目を誓う。

 新たな安心サポートネットワークでは、村内の事業所などが会員になり、スマートフォンなどのアドレスを登録。認知症の人の行方不明時に一斉にメールで情報発信する。昨年、認知症の男性が行方不明になった際、捜索を始める前に家族から男性の特徴を聞き取るのに時間がかかったことを教訓に、認知症の人のいる世帯には了解を得て、事前に特徴を聞いておき、行方不明時にすぐに情報発信する態勢も取る。事業を受託した村社会福祉協議会の担当者は「緊急時に連絡が10分早くできれば、発見できる可能性もずっと高い」と話す。

 既に郵便局やごみ収集業者、建築業者など60事業所が会員になっている。認知症の人の情報登録については、ケアマネジャーを通じて今後行う。村の人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は10月末現在、41%。貴舟豊村長は「いざという時に役立つネットワークにしたい」と言う。

 宣言は、村と村社協が4日午後1時半から野尻地区館で開く認知症啓発セミナーの中でする。この日は、「認知症の人と介護者家族の理解」と題した講演会もある。

(11月3日)

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