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「水平飛行で接触」裏付けか 県防災ヘリ墜落で林の切断部撮影

県消防防災ヘリが墜落直前に接触した尾根のカラマツ林。中央付近の空間は、写真奥から手前に向かって進行したヘリの胴体が接触した跡とみられ、メインローターが周囲の木を切断した様子がうかがえる=5日、松本市入山辺県消防防災ヘリが墜落直前に接触した尾根のカラマツ林。中央付近の空間は、写真奥から手前に向かって進行したヘリの胴体が接触した跡とみられ、メインローターが周囲の木を切断した様子がうかがえる=5日、松本市入山辺
 信濃毎日新聞は5日、搭乗者9人全員が死亡した県消防防災ヘリコプター墜落事故の松本市入山辺の現場付近を、小型無人機ドローンを使って上空から撮影した。墜落地点の北西にある尾根付近では、カラマツ林の上部がほぼ水平に切断され、その下に円形状に見える空間が確認された。専門家によると、ヘリの胴体が接触した跡とみられ、木の切断状況から、水平に近い飛行状態で接触した可能性が高いという。

 搭乗者が機内で撮影していた映像などから、松本署の捜査本部は、ヘリは墜落直前に1キロ余にわたって低空飛行してこの尾根に接触、墜落したとみている。ドローンによる撮影画像は、墜落直前の状況を一定程度裏付けるとみられる。

 一帯を管理する林野庁中信森林管理署(松本市)の許可を得た上でドローンを飛行させた。尾根付近の写真は、墜落現場付近から約70メートルの高さで滞空させて撮影した。

 ヘリは写真の奥から手前に向かって進行していたとみられる。産業機械などの破損解析が専門の野口徹・北海道大名誉教授(機械工学)は、円形状の空間はヘリの胴体が接触した跡で、周囲の木はメインローター(主回転翼)によって切断されたとみて「矛盾はない」とした。また、「機体が失速して傾いているというより、水平に近い通常の飛行状態で接触した可能性が高い」との見方を示した。

 捜査本部の調べでは、事故につながるような機体の故障や不具合、燃料の異常は現時点で見つかっていない。操縦ミスが原因だった可能性も含め、業務上過失致死の疑いで捜査している。

(11月6日)

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