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森林所有者「県はきちんと説明を」 間伐の同意書無断作成問題

 間伐予定地域の森林所有者の同意を取りまとめた団体に森林づくり県民税(森林税)から交付金が支給される県の事業に絡み、県北安曇地方事務所(大町市、現北アルプス地域振興局)の職員が無断で同意書を作成したり、原本の日付を改ざんしていた問題で、大町市の複数の森林所有者が県側からの説明を求めている。県側から、昨年1月に問題を把握して以降、森林所有者本人に事実関係の説明や謝罪はないといい、「何をされたのか分からない」と不安がっている。

 森林所有者5人が5日、取材に応じた。60代の男性は「間伐の同意はしたが、(職員による)署名や押印、日付の書き換えを承諾した覚えはない」とし、「同意書は自分の土地に関わる重要なもの。県が勝手に書き換えて良いわけがない」と話した。

 押印には同地事所林務課で保管されていた66個の印鑑の一部が使われていた。60代の女性は「自分名義の印鑑が勝手に作られ、自分の同意書に押されていたかと思うと怖い。印鑑が悪用されていないかも不安だ。県にはちゃんと説明してほしい」とする。

 別の60代の男性は「自分たちの都合で無断作成していたのに説明もしない県の姿勢には疑問を感じる」と述べた。

 2010年度の大町市の事業では、交付金申請書類に添付された同意書22通のうち、少なくとも17通を同地事所林務課職員が無断で作成したり、原本の日付を改ざんしていた。自身も森林所有者で、同意書の原本を取りまとめた団体の会長男性(75)は、同意を得るために森林所有者宅を訪ねて回ったことを振り返り、「苦労して集めた大切な同意書が勝手に書き換えられたのは心外」と話した。

 同年度には北安曇郡白馬村の事業でも、同意書の日付の改ざんが明らかになっている。

 県側は、同意書の無断作成などは「問題だと思っている」(阿部守一知事)とする一方、事前に地元団体の承諾を得て事務を代行したとし、交付金の申請については広い意味で関係者の了解は得られていたとしている。

(11月6日)

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