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松川町のリニア残土処分 下流の福与区、候補地取り下げ検討を要望

 リニア中央新幹線建設工事の残土処分候補地となっている下伊那郡松川町で、候補地の下流域に位置する同町福与区は6日、候補地の取り下げを検討するよう求める要望書を町に提出した。同区は昨年11月にも同様の要望書を町に提出し、残土の受け入れ反対を表明している。JR東海はすでに工事を始めた同郡大鹿村で発生する残土約300万立方メートルの大半を同町に運ぶ計画で、候補地周辺の住民との溝があらためて浮き彫りとなった。

 区リニア工事対策委員会の正副委員長と区長ら5人が町役場で、深津徹町長に要望書を手渡した。候補地の下流域住民の間には残土で沢を埋め立てることで土砂災害発生の懸念があり、要望書は対策委で専門家を招いて検討を重ねた結果、「不安が増幅した」と強調。残土を受け入れる方針の東隣の生東区が示している残土活用を通じた地域活性化策は具体的ではないとも主張している。

 福与区側は町に口頭で、松川町以外の自治体も残土を受け入れ、負担が分散されるようにしてほしいとも求めた。また、同区は残土の流出対策などについてのJR東海の説明が「不誠実」と指摘。米沢正幸委員長らは取材に、町へ再要望した理由について「黙っていては『理解を得られた』と(JRに)判断されかねない」とした。

 深津徹町長は「重く受け止めたい。JRや県へ区の要望を伝えた上で、町としての対応も検討したい」と述べた。

 JR東海は2019年度から大鹿村の残土を村外に搬出する計画を示している。

(11月7日)

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