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ワサビ田の再生へ一歩 安曇野でアシ刈り取り

荒廃したワサビ田に茂ったアシを刈り取る信州山葵農業協同組合の組合員たち荒廃したワサビ田に茂ったアシを刈り取る信州山葵農業協同組合の組合員たち
 安曇野市特産のワサビの生産振興につなげようと、市内の荒廃したワサビ田を再生させる試みが7日、始まった。農家の高齢化が進む中、農地が荒廃しているとの声が市内の農家に多いことから、市と地元の農家らでつくる信州山葵農業協同組合が初めて企画。この日は組合員10人ほどが同市穂高の荒廃田に集まり、3メートルほどの高さに伸びたアシを刈り取った。

 市によると、県内のワサビ生産量のうち約9割を同市産が占める。2015年の県内の水ワサビの栽培面積は約30ヘクタールで、08年と比べて約10ヘクタールも減った。昨年度に市が市内118戸のワサビ農家にアンケートを実施したところ、回答を得た68戸のうち約3割が「休耕田がある」とし、このうち半数以上が「農地の条件が悪い」ことを理由に挙げた。このため市は本年度からワサビ田の除草やパイプハウスの建設費用を補助する4カ年の事業を開始。事業では低コストの栽培方法を探り、新規就農も促す計画だ。

 7日に作業した約70平方メートルの荒廃田は長く放置されてきた私有地。組合員はぬかるむ土に苦戦しながら、アシやススキを次々と刈った。今後はさらに刈り取りなどを進めてワサビの苗を植え付け、来年に市内で開く催しでの販売を目指す。

 同組合の丸山千里(せんり)さん(30)=安曇野市=は「想定より再生には時間がかかりそう。何とか苗の植え付けまでは成功させたい」と話した。

(11月8日)

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