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立科小のポプラ伐採へ、町側、移植案反対受け一転

立科町の立科小学校の校庭脇にあるポプラ。町は伐採した上で右側に道路を拡幅する方針だ=8日立科町の立科小学校の校庭脇にあるポプラ。町は伐採した上で右側に道路を拡幅する方針だ=8日
 北佐久郡立科町が立科小学校沿いの町道拡幅工事に伴い、校庭脇にあるポプラ3本の伐採を決め、反対する卒業生やその保護者らが8日、町に抗議書を提出した。ポプラは1993年春の同校卒業生らが植えた記念樹。卒業生らが伐採に反対し、町は10月末にいったん校庭内への移植を表明したが、移植についても反対が出るなどし、町は再び伐採に方針転換し、反対住民の一部に7日付で通知した。卒業生や保護者らは「方針転換の事前説明がない」などと反発している。

 ポプラは立科小校庭脇にあり、運動会を見に来た保護者らの木陰になったり、卒業生が同窓会の際に見に行ったりするなど親しまれている。この時季は黄色く色づき、校庭に彩りを添えている。

 町は2014年度から、立科小や近くのたてしな保育園沿いの町道約440メートルを現在のほぼ倍の9メートルに拡幅する工事を実施中。歩道を設置して子どもらの安全を確保する計画で、ポプラのある場所は歩道の予定地になっている。町によると、現在も広がった枝が児童に落下したり、近隣に散らばったりする懸念があり、道路を拡幅しない場合でも何らかの対応が必要としている。

 10月25日に町役場であった町幹部と住民の会合で、米村匡人町長は「十分協議した上で校庭内への移植を決めた」とし、伐採反対の思いを受け止め、1200万円かけて移植することを説明した。

 しかし、出席した卒業生側は町側の説明に「1200万円を使ってまで移植することは望んでいない」「ポプラを残してほしいだけ」などとし、賛同しなかった。

 米村町長は今回の決定について「多額の町費を使ってまで移植は望まないとする声も聞かれたため、さらに協議した上で伐採を決めた。これまで住民への説明不足があったことは反省しているが、工事の抜本的な変更も難しい」としている。

 ポプラは当初、昨夏に伐採する計画だったが、記念樹との指摘があり延期。町側はその後、今年7月になって伐採方針を同小の保護者に通知した。計画を知った卒業生や保護者らは8月25日、反対署名2930人分を町に提出した。

 町は11月7日付の通知で、9日に現地で児童や教職員らを集めてポプラとのお別れ会を開くとも伝えた。伐採時期は今後調整するという。

 伐採に反対する卒業生側は「(10月25日の会合で)今後の方針は町に任せると言ったが、まさか伐採案が残っているとは思わなかった」と反発している。

(11月9日)

長野県のニュース(11月9日)