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山ノ内のホテル火災 「はしご車なし原因」訴訟に

 2013年に下高井郡山ノ内町夜間瀬の竜王パークホテルで起きた火災で、経営者夫妻が死傷したのは地元消防にはしご車や空気式救助マットがなかったためとして、遺族が国家賠償法に基づき同町に4800万円余の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていることが10日、分かった。町側は請求棄却を求め争っており、判決が来年1月22日に予定されている。

 訴状によると、13年5月28日、竜王パークホテル(鉄骨造り5階建て)5階から出火し、経営者男性と妻が同じ階に取り残され、火に追われてベランダから落下。男性は死亡し、妻は脊髄損傷の重傷を負い、車いす生活になった。

 消防庁は「消防力の整備指針」で、高さ15メートル以上の建物が消防署管内におおむね10棟以上ある場合などにはしご車を配備する―と規定。遺族側は、町はこの基準に当てはまるのにはしご車を配備していなかったと主張。高い場所から人を救助する「空気式救助マット」もなく、消防法などに違反するとしている。

 地域の消防は岳南広域消防組合(中野市)が担っており、火災当時も同組合が出動していた。町側は「町が被告になり得ない」と主張し、同組合は訴訟に補助参加している。

 同組合は取材に、消防庁の整備指針は「目標」で、はしご車配備を義務付けていないと説明。火災当時、高さ7メートルからの落下に対応できる空気式救助マットは配備していたが、現場には持ち込んでいなかったとしている。

(11月11日)

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