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王滝「休暇村」今冬泊まれず 耐震診断など遅れ

外壁がはがれたままの場所もある「おんたけ休暇村」の宿泊棟=10日、王滝村外壁がはがれたままの場所もある「おんたけ休暇村」の宿泊棟=10日、王滝村
 木曽郡王滝村の体験型宿泊施設「おんたけ休暇村」の宿泊棟が6月、村内で震度5強を観測した地震で壁が崩れるなどの被害を受けたまま、耐震診断などの調査の段取りに時間がかかり、修復に入れていないことが10日、分かった。少なくとも来年3月末まで営業できない見通し。近くのスキー場「おんたけ2240」を訪れ、村内に宿泊する客の半数以上が利用していたといい、今季のスキー場営業への影響を心配する声が出ている。

 施設は名古屋市が所有し、公益財団法人「名古屋市民休暇村管理公社」が運営している。宿泊棟は鉄筋コンクリート3階建てで、52の客室に最大192人が宿泊できる。地震では、2年前に実施した耐震補強が行き届かなかった外壁でタイルが落ちたり、ひびが入ったりし、望遠鏡のある天文館に向かう渡り廊下もゆがみが生じた。

 地震後の応急危険度判定で、宿泊棟は「要注意」と判断され、同市は耐震性能を確認し、修理をしてから再開する方針を決めた。ただ、同市文化振興室によると、調査には各部屋の壁を剥がす必要があるなど手間がかかるといい、期間短縮の方法を検討するのにも時間がかかったという。今後、修復予算を見積もるための1次調査と、耐震性能を確認する2次調査を予定する。

 おんたけ2240は、今春からの指定管理者が決まらない状態が続き、7月に運営会社「御嶽リゾート」(王滝村)が1季限りで指定管理者を請け負うなど、経営環境は厳しい。スキー客を多く受け入れてきたおんたけ休暇村宿泊棟の修復遅れについて、瀬戸普村長は「影響は少なからずある。1日でも早い再開を望むしかない」とする。

 おんたけ休暇村は現在、宿泊希望者に対し、主に村内の宿泊施設を紹介。スキー教室やスノーシュー、冬山登山などの企画は実施する。管理公社の斎藤晃理事長(64)は「地震前の利用者は御嶽山噴火前の水準に戻っていただけに歯がゆい」とした上で、「中京圏でのPRなど、できることでスキー場に協力していく」としている。

(11月11日)

長野県のニュース(11月11日)