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飯田の佐々木さん モンゴルNGOから勲章

受け取った勲章のバッジを胸に着け、これまでの活動を振り返る佐々木さん受け取った勲章のバッジを胸に着け、これまでの活動を振り返る佐々木さん
 モンゴルの貧困層支援や植林活動を長年続ける飯田市鼎切石の佐々木ハスゲレルさん(46)=中国・内モンゴル自治区出身=が、モンゴルの非政府組織(NGO)「モンゴル年長者自由連盟」から「独立勲章」を贈られた。同連盟によると、外国人で同章を受けたのは2人目。佐々木さんは「飯田下伊那、上伊那の人を含め大勢の協力があってこその受章」とし、今後も、貧しい子どもたちへの教育支援に力を入れたいと意気込む。

 独立勲章は、モンゴルやモンゴル民族の幸せのため尽力し、成果を上げた人に贈られており、これまでに同国の政治家や五輪選手が受章した。佐々木さんは、モンゴルの南に接する内モンゴル自治区の砂漠緑化事業や、ひとり親で学校へ行けない子どもたちへの学費支援など、モンゴル民族への支援が評価された。

 2000年、夫の勲さん(51)との結婚を機に飯田市に来た。日本語が分からず慣れない生活の中、日本の豊かな環境に驚いた。特に医療体制は整っていると感じた。中学時代、同級生の母が重い病を患ったが、内モンゴルには十分な医療設備がある病院はなく、手術を受けたが亡くなった。「内モンゴルにいい病院があれば」と心に残っていた。

 佐々木さんは、伊那市の病院から中古の医療設備の一部を引き取ることができ、故郷の内モンゴルに送ろうと試みたが、中国政府の許可が得られなかった。思い通りにいかない中で、内モンゴルを応援したいという気持ちがさらに強くなっていった。

 13年前、砂漠化の進行を食い止めようと内モンゴルで植林活動を始め、これまでに320万本以上を植えた。また、「1日1杯のコーヒーを我慢すればためられる」と、年1万円の支援金を募って教育を受けられない子どもたちのための学費を内モンゴルに送った。約60人を支援し、うち2人が日本へ留学して日本企業に就職している。

 今年9月、佐々木さんと勲さんがモンゴルを訪れ、同連盟から勲章を受け取った。佐々木さんは中国・内モンゴル自治区出身だが、「モンゴル民族のためにやってきたことが認められてうれしい」と受け止める。今後も、地域の人たちと協力しながら活動していきたいと張り切っている。

(11月15日)

長野県のニュース(11月15日)