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LINE相談2週間で547件 中高生いじめ対策で県試行

 県は16日、中高生を対象に9月に試行した無料通信アプリ「LINE(ライン)」上でのいじめや自殺に関する相談受け付けについて、来年度以降、本格導入を目指す考えを明らかにした。試行した2週間で390人から547件の相談があり、「気軽に悩みを言え、早期の問題把握につながる」(県教委)と判断した。

 試行は、自殺対策の一環として全国で最初に実施。LINE社の協力を得た。県内の中高生約12万人を対象とし、うち3817人が登録。390人が相談を文書で寄せ、県が委託したカウンセラー10人が会話形式でメッセージのやりとりをした。

 県によると、「交友関係・性格」の悩みが最多で119件、「恋愛」83件、「学業・進学」48件などと続いた。「いじめ」は45件、「不登校」は3件で、直ちに自殺につながるような相談はなかったという。相談者の59%が女子だった。

 県教委の「学校生活相談センター」に昨年度1年間にあった相談は259件で、県教委は「LINEなどのSNS(会員制交流サイト)は相談の入り口として有効」と分析。文科省は来年度、全国10自治体を指定し、SNSの悩み相談設置・研究事業を実施する予定。県はこれに応募し、継続的なLINE相談実施を目指す。当面は常設とせず、年間数カ月程度の開設とする方針。

 阿部守一知事は16日の記者会見で、「実際の課題解決にどうつなげるのか、望ましい形を検討したい」と説明。自殺につながりかねない相談などは、電話対応に切り替えるといった制度設計や工夫が必要との認識も示した。

 社会福祉法人長野いのちの電話(長野市)の西沢聖長(まさたけ)事務局長は「メッセージだけでどこまで深い事情を把握できるか」と課題を指摘。SNSで自殺願望がある女性らと連絡を取っていたとされる神奈川県座間市の事件にも触れ、「気軽に会話できる半面、真意が伝わらない面がある。こうしたSNSの特徴や相談対応に熟知した人材の確保や育成、既存の電話窓口との連携強化が必要になる」としている。

(11月17日)

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