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大北森林組合事件で住民監査請求棄却

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件で国が県に課した加算金約3億5300万円を阿部守一知事や県林務部幹部にも賠償させるよう求めた県民有志の住民監査請求について、県監査委員は17日、請求を棄却した。林務部が現場職員に不適正な事務を迫った証拠は確認できず、知事は違法な状況を知る立場にはなかったとした。

 有志は「日本と信州の明日をひらく県民懇話会(県革新懇)」の会員ら約600人。同事件の長野地裁判決(3月)が、林務部が県北安曇地方事務所林務課に違法な手段を使ってでも補助金を消化するよう迫っていた―と指摘した点を踏まえ、知事と同部幹部には指導監督責任があると主張していた。

 監査結果は林務部幹部の責任について、弁護士らでつくる県の法的課題検討委員会が、同地事所職員に責任があるとした一方で林務部幹部の責任は問えないとした結論を「妥当」と指摘。地事所職員に違法行為をさせてまで予算消化を強いる誘因があったとは言い難いとし、林務部と加算金発生との間に「相当因果関係の存在は認められない」と結論づけた。

 知事に関しては、林務部から事件の報告を受けたとされる2014年12月19日が事件の発生後だったことから、「責任はない」とした。

 監査委員事務局によると、監査は聴取録などの確認が中心で林務部幹部ら請求対象者の聞き取りは行わなかった。

 請求人代表の1人、山口光昭さん(78)=長野市=は「棄却は県民の一般的な感覚から懸け離れている。現場職員にプレッシャーをかけた林務部や職員を指導監督する立場の知事の責任は問われるべきだ」とし、住民訴訟も視野に入れているとした。

(11月18日)

長野県のニュース(11月18日)