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善光寺落書き 除去終わる 年越し間に合い関係者安堵

善光寺本堂の柱にはけで溶剤を塗り、落書きを除去する塗装業者=24日、長野市善光寺本堂の柱にはけで溶剤を塗り、落書きを除去する塗装業者=24日、長野市
 長野市の善光寺で多数の落書きが見つかった事件で、境内にある国宝の本堂や国重要文化財の経蔵と山門、仁王門など計113カ所の落書きの除去作業が24日、終わった。修復までに相当の時間がかかるとみられていたが、文化庁と協議した上で効果的に落書きを落とす方法を考案。12月からの年越し行事に間に合い、関係者は胸をなで下ろしている。

 落書きは白い油性塗料で全て「×」印のように書かれ、大きなもので十数センチあった。石碑などの石材部分は事件後間もなく有機溶剤などで消したが、木造部分は色落ちの恐れなどがあり、除去には専門技術が必要とされていた。

 この日は朝から、松本市の塗装業者が、本堂、山門、仁王門に残る計31カ所の除去作業をした。1カ所に10〜20分ほどかけ、化粧落としよりも低刺激の溶剤をはけで塗って塗料を浮かし、水に近い状態まで薄めた溶剤を機器で吹き掛けて慎重に落としていった。

 作業を見守った善光寺事務局営繕部長の若麻績宗亮さん(43)は「文化財に極力、影響がないよう気を付けた。年内に終わるか心配したが、比較的スムーズにいき、何とか終えることができた」とほっとした様子。「これで無事に正月を迎えられる」と話していた。

 10月8日に見つかった落書きを巡っては、善光寺の宿坊の一つ、世尊院釈迦(しゃか)堂に落書きをしたとして、長野中央署が同10日、建造物損壊と器物損壊の疑いで長野市内の無職の女を逮捕、送検。女は現在鑑定留置中で、長野地検は県内医療機関で精神鑑定をして刑事責任を問えるかどうか判断する。落書きは境内以外にも、周辺の信州大教育学部や県庁などで見つかっている。

(11月25日)

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