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「可能な限り少数意見に耳を傾けると申しますか、野党の皆さん方に時間を差し上げるというのが、私どもが教わって今日まで守っておるところでございます」。1988(昭和63)年4月5日、参院予算委員会での竹下登首相の言葉だ

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委員会質疑の在り方について問われ、与党の質疑時間が少ないことに言及した。「法律案作成に至りましても、あるいは予算編成に至りましても、政府・与党一体の責任で政調会の各部会等で十分自己の意見を吐き、質疑応答をしていらっしゃる」

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与党は既に議論しているのだから、国会で野党の質疑に多くの時間を割くのは当然―。そんな考え方だ。竹下氏は自身の答弁が「言語明瞭意味不明」と評されることに触れ、「反省しなきゃならぬ」とも述べている。いやいやどうして、質疑時間についての指摘は明快で分かりやすい

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この答弁から約30年になる。元首相が存命なら、今の自民党の姿をどんな思いで見るだろう。与党と野党の質問時間の配分を見直すよう主張し、駆け引きが続いている。与野党で「2対8」が最近の慣例である。これを「5対5」に改めたいという

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きょうからの衆院予算委は「5対9」とすることで合意した。14時間を与党5時間、野党9時間に分ける。焦点の森友問題について自民の政調会長代理はきのうNHK討論番組で、政府に説明を求める考えを示した。鋭く切り込む場になるか、かつての教えを捨てた自民の対応を見据えたい。

(11月27日)

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