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補助金の闇繰り越し「あった」 当時係長「発言したと思う」

 県の本庁林務部の補助金担当係長だった職員が2014年12月、年度内に完了していない事業に補助金を交付する「闇繰り越し」と呼ばれる違法な会計処理が各地の地方事務所(現地域振興局)で横行していたとする内容の発言を内部の会議でしていた問題で、山崎明・林務部長は28日の県会11月定例会一般質問で、職員が発言を認めたことを明らかにした。ただ、「誤った認識のもとでの発言だった」とし、大北森林組合の補助金不正受給事件があった北安曇地事所(大町市、現北アルプス地域振興局)以外の地事所で闇繰り越しはなかったとの認識を示した。

 村上淳氏(新ながの・公明、木曽郡)への答弁。

 信濃毎日新聞は会議の録音データを入手し、今月4日に職員の発言について報道。県林務部によると、20日に調査したところ、過去の聞き取りで発言を否定していた職員が一転、「闇繰り越し」か、同じ意味の「期ずれ」といった言葉を使って「発言をしたと思う」と認めたという。

 本紙が入手した録音データで職員は、「闇繰り越しというのはずっと全地方事務所にまん延していた」「終わった形にして(工事を)やっているというのが平常化していた」などと発言していた。

 林務部は取材に、職員は北安曇地事所以外の地事所で具体的な闇繰り越しを把握してはいなかったと説明。当時、他の地事所も執行可能と思われる事業量を上回る事業を引き受けていたことから、「(闇繰り越しが)あってもおかしくないと思い、発言した」としている。

 山崎部長はまた、同事件の本格的な調査が始まる約半年前の14年6月18日、林務部幹部らが出席した北安曇地事所での会議で、同組合による不正が疑われる事業が約50件あるとの報告が同地事所側からあったことを明らかにした。

 林務部によると、会議に出席した本庁側職員は7人で、聞き取りした5人のうち4人は報告の記憶がないとしているという。藤岡義英氏(共産党、佐久市・北佐久郡)は、同年6月時点で報告があったのに適切な対応が取られなかったと指摘した。

 一方、阿部守一知事は一般質問で、北安曇地事所職員による森林所有者の同意書の無断作成・日付改ざん問題を知った時期について、本紙が関連文書を情報公開請求した今年9月に「林務部から私に報告があった」と述べた。林務部は昨年1月にあった内部告発で同問題を把握したが、事実関係を公表していなかった。

(11月29日)

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