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若い力で空き家再生 都会の若者たち、売木に週末集まり

再生中の空き家で次の構想を練る能見さん再生中の空き家で次の構想を練る能見さん 5月の空き家。十数年使われておらず、動物が入ったのか、室内はかなり荒れていた5月の空き家。十数年使われておらず、動物が入ったのか、室内はかなり荒れていた
 東京や名古屋などで働く若者たちが、長野県下伊那郡売木村にある空き家を再生させている。都会の人たちに自然豊かな村で疲れを癒やしてもらおうと、村が本年度始めた「企業連携心のデトックス事業」の一環。空き家を拠点に人が集い、地域活性化につながることを期待している。

 空き家は木造平屋約390平方メートルで、村内でも特に過疎化が進む長下地区にある。村外の所有者から村が借りた。村観光課の能見奈津子さん(33)によると、十数年使われておらず、家の中は家財道具が残ったままだった。

 能見さんの知り合いで、東京都内で暮らす会社員の梅村周平さんが知人らに声を掛け、4月から11月までに10回、延べ約50人が週末に集まって空き家を改修。床を張り替えたり、裏山の竹やぶを伐採したりした。冬季は作業を中断するが、来年度は屋根の修復などを予定している。

 若者らは田植えや野菜作りも体験。「大変な作業ばかりで疲れると思ったが、温泉に漬かって家に帰ると元気になっている」といった声が出ていた。山菜がおいしい春から、山々を彩る紅葉が美しい秋まで季節の移ろいを肌で感じ、「冬も売木に来たい」と話す人もいたという。

 能見さんや梅村さんらは来年度以降、空き家近くの棚田も復活させたい考え。空き家に太陽光パネルやバイオトイレを設置して「自然循環型モデルハウス」にするという。

 本年度の総事業費は約148万円で、うち県の地域発元気づくり支援金約115万円を活用した。現在は村の事業だが、4年目以降はNPO法人や民間の団体をつくり、独立する計画。能見さんは「今後は地域住民も巻き込んで空き家を活用したい。将来、村で起業したり移住したりしたいという人が出てきてほしい」と話していた。

(11月29日)

長野県のニュース(11月29日)